畳の歴史は古く、[古事記]の中に、「皮畳」(かわだたみ)、「絹畳」(きぬだ
たみ)「菅畳」(すがだたみ)などの語として記されています。畳の語源は一般的
には薄縁のようなものを、使わない時は折りたたんでしまっていたからだと言われ
ますがこれもさだかではありません。畳が現在の物のように厚みを持ったのは、平
安時代になってからのことです。それも貴族や高官が、権力の象徴のために置き畳
として用い畳縁の色と柄によって、身分を表したといわれています。中世に入って
畳は寝具として使われるようになりましたが、部屋中に敷き詰められるには、武家
が台頭し始め書院造りが、盛んになってからのことです。江戸時代になってからは
「御畳奉行」(おたたみぶぎょう)という役職が作られる程、武家、将軍や大名に
とっては重要なものでした。江戸時代後期には畳の職人制が確立され、畳はやがて
一般庶民の住まいにも普及していったといわれています。
私達は、畳の上に座る時、安らぎをかんじます。床座(畳やジュウタンの上に座
る様式)は、古くから日本の生活に溶け込んだ生活様式です。長い歴史を持ってい
る畳には空気の浄化作用、耐久性、安全性、快適性、保温、遮断効果など、さまざ
まな利点があります。これらの性質、畳は四季の変化に富み、高温多湿の日本の気
候、風土に適した敷物であるといわれています。近年、生活の洋風化などによって
住まい方も大きく変化してきましたが、畳志向は相変わらず根強く続いています。
畳は100%天然素材です。大きくは、い草で作られる畳表と、稲わらで作られる畳
床で構成されています。(最近では、わらをまったく使わない床インシュレーショ
ンファイバーボードとポリスチレンホームなどを組み合わせたサンドウィチ床など
もある)畳縁は、デザイン的に畳を引き立たせる役目を持っています。現在畳のサ
イズは地域によって異なる3種類(本間間・三六間・五八間)に加え、団地サイズ
と呼ばれ主として高層共同住宅用のものがあります。また形や厚さ、縁の有無によ
って区分されるものもあります。
畳は手入れの仕方によって、畳表の寿命は違ってきます。普通、3〜4年で裏返し
5〜6年で表替えするのを一つの目安とします。また、湿気や害虫を嫌うので、でき
れば半年に一度は日に干したいものです。畳の裏側を4〜5時間日光にあて、裏から
竹などでたたいてほこりを取ります。畳表は直射日光にあてると変色を早め、傷む
ので、陰干しにします。大事に使えば、畳床は40〜50年は持ちます。最近は部屋を
洋風にしつらえるため、畳の上にジュウタンを敷く家庭が増えていますが、畳の呼
吸を妨げ、二酸化窒素の収着の邪魔をします。その上、ほこりがたまり、ダニなど
の発生を促し、結果的には畳の寿命を縮めることになるのです。
*これらは全日本畳組合連合会発刊の畳総合カタログを参考に作りました。